初めてスポーツバイクを購入する方向けに、どのように選べば良いのかを質問形式で解説していきます。
もくじ
最初に読んでいただきたい超大事な事項です
どのような目的にしろ、絶対に買ってはいけないのが、新車価格2~3万円くらいで売られている激安スポーツバイクです。
「初めてのスポーツバイクだから、とりあえず安いのから乗ってみて、気に入ったらもう少し高いのを買おう」というように最初に手を出す人が多いのですが、これは最悪の選択です。
このような自転車は、スポーツバイクルック車と呼ばれ、スポーツバイクのような見た目をしたママチャリです。
当然走行性能が悪く、スポーツバイクらしい軽快な走りなど全くしません。ポジションもへんてこりんで乗りにくいものが多いです。
さらに使っている部品も粗悪で、タイヤは1年でヒビだらけ、ブレーキシューは消しゴムで出来ているかのように削れ、シフト・ブレーキワイヤーは直ぐに錆び、ベアリング類は速攻でガタガタに緩んでしまいます。
自転車店勤務の時に、このような自転車を数多く見てきました。まだ買ってそんなに経っていないのに、あちこち直さなければならず、「全部直せば新車が買えるぐらいかかりますがどうしますか?」と聞くと大体は「じゃあ買い替えます。次は普通のママチャリでいいっす」というのがよくある流れです。
このように、粗悪なスポーツバイクルック車のせいで、スポーツバイクの魅力に全然触れられずにママチャリに回帰していく方をみるととても悲しく思います。
このような粗悪な自転車を買わない為の見分け方は、金額の他にリアの変速段数が8段以上のものを選ぶと、ハズレ率は大きく下がります。
選び方
Q1:使用用途は何ですか?
通勤・通学→1へ
趣味・トレーニング→2へ
どっちにも使いたい→3へ
1 通勤・通学向け
どうしてもラフな使われ方をしてしまう通勤通学には、クロスバイクまたはマウンテンバイクが良いでしょう。
通勤路が舗装路のみで、比較的路面が綺麗な場合はクロスバイク
未舗装路が含まれる、またはアスファルトがひび割れたりしていて路面が荒れている所があるならマウンテンバイクをおすすめします。
2 趣味・トレーニング向け
ロードバイクをおすすめします。クロスバイクはあまりおすすめではありません。
クロスバイクや安いロードバイクを買うと、直ぐにもっといいロードバイクに買い替えたくなってしまいます。
こちらの記事もどうぞ
値段を決める要素とは
値段を決める要素は、フレームの素材とコンポーネントのグレードです。
フレームの素材は、アルミ合金・カーボン・クロモリの3種類が最も多く使われます。
それぞれの特徴を表にまとめました。
アルミ合金 | カーボン | クロモリ | |
値段 | 安価(例外あり) | 高価 | ピンキリ |
軽さ | 軽め | 最軽量 | 重い |
乗り味 | 硬め | 硬いものから柔らかいものまで | 柔らかい(例外あり) |
見た目 | 太くてマッチョ | 太くてマッチョ。エアロ形状のものも有 | 細身ですっきり |
・コンポーネントのグレードについて
コンポーネントとは、変速機やブレーキおよび駆動周りの総称をいいます。
そのグレードは上から
DURA-ACE(デュラエース)
ULTEGRA(アルテグラ)
105(イチマルゴ)
TIAGRA(ティアグラ)
SORA(ソラ)
CLARIS(クラリス)
となります。
ロードバイクを購入する場合は105以上のグレードを選ぶと間違いありません。そのように聞いたことがある方もいると思います。
理由は大きく二つあります。
一つは互換性です。
105以上のグレードはリアの変速段数が11速、TIAGRAが10速、SORAが9速、CLARISが8速となっており、変速段数が違うと互換性はありません。
つまり、TIAGRA以下のグレードを買って、後からコンポーネントをアップグレードしたいと思った場合、互換性が無いので全て交換となってしまいます。
105以上のグレードの場合であれば基本的に互換性があるので、例えばディレーラーだけとかクランクだけ上位グレードに交換するといった事が出来ます。
二つ目は設計の違いです。
コンポーネントは数年ごとにモデルチェンジをしています。
デュラエースが先行してモデルチェンジをして、その設計思想が段々に下位グレードに浸透していく感じになります。
デュラエースの新モデルは
2008年には7900系
2012年には9000系
2016年にはR9100系が発表されました。
現在の105以上のグレードは全てがR9100の設計思想で作られていますが、TIAGRA以下のコンポは、クランク・ディレーラーの設計が9000系、ブレーキに至っては7900系の設計です。
他にも変速の繋がりや見た目など細かい理由はありますが、これらの理由から105以上のグレードを選んでおくと間違いないと言えますね。
3 どっちにも使いたい
これは難しい選択です。
通勤通学で使っていればどうしても消耗は早くなってしまいますので、あまり高いロードバイクはもったいない。というのも一理ありますし、安すぎても軽快な走りをしないのである程度良いバイクを買った方が良い。というのも一理あります。
通勤通学用に安いクロスバイクと、趣味用に高いロードバイクの2台持ちが理想ですね。
初期費用は多くかかりますが、長い目でみるとなんだかんだ一番安く済んだりもします。
まとめ
いかがでしたか?
スポーツバイクは安物買いの銭失いという言葉がもっとも相応しい乗り物です。
よく検討してから購入してくださいね!
コメントを残す