前の記事でロードバイクのタイヤ交換について軽く紹介しましたが、あまりに簡素すぎたので、この記事で詳しく解説します。

ロードバイクやクロスバイクなどでサイクリングをしていて、出先でパンクした時に自分で対処できないと、どうしようもなくなってしまいますね。

最も起こりがちなトラブルである、パンクをしてしまったときでも、安全に帰宅するために初心者の方がまず最初に覚えるべきは、タイヤ交換の方法だといえます。

この記事ではパンク修理の実際の手順を初心者向けに解説していきます。

タイヤの外し方

まずはバルブを緩め、チューブの空気が残留していれば全て抜きます。

バルブの反対側辺りにタイヤレバーを差し込み、ビードを起こします。タイヤレバーはスポークに引っ掛けます。

隣りのスポーク辺りに2本目のタイヤレバーをかけ、ビードを起こします。

固くて2本目のタイヤレバーを差し込めない場合は、1本目との間隔を狭くして、数回に分けてビードを少しずつ起こしていきます。

それでもなお出来ない場合は、最初にタイヤレバーを2本差し込み同時に起こすと、広い範囲のビードが起こせるので、3本目のタイヤレバーを差し込みやすくなります。

コツは、少しずつです。広い範囲のビードを一気に起こそうと思っても無理なので、ちょこっとずつビードを起こすのが近道です。

ビードを半周くらい起こせたら、あとは手でも外せます。

片側のビードを全て外したら、中のチューブを取り出します。

パンク修理しても良いのですが、ロードバイクのような細いチューブにパンク修理パッチを貼るのは難しく、また時間もかかるので新しいチューブに交換した方がいいです。

チューブは1000円そこそこで買えますし。


貫通パンクの場合、タイヤにパンクの原因の異物が残っている事があるので、目視及び触診でよくよく確認し、取り除きます。

パンクの原因を取り除かないで組み付けると、またすぐパンクします。

触診するときは、異物が指に刺さってケガをしないように注意してください。

タイヤの組付け方

新しいチューブに空気を軽く入れます。

ホイールにバルブを通し、チューブをタイヤの中に収めていきます。

この時もチューブにねじれやシワが出来ないように気をつけながら入れます。軽く空気を入れるのも、ねじれやシワが起きにくいようにする為です。

タイヤの中にチューブを収めたら、一旦空気を抜き、ビードを入れていきます。

バルブ口からビードを入れ始めて、バルブの反対側が最後になるように入れます。

最後の部分が固くて入れられない場合は、次の事を試してみて下さい。

①バルブを押し込んで、タイヤの中に完全にチューブが入っている事を確認します。

完全に入っているかどうかは、タイヤを押してみてチューブが見えなければOKです。

②バルブ口付近からタイヤを揉みながら、バルブの反対側まで寄せていきます。

③最後に手の母指球の辺りで、渾身の力でタイヤを押して、ビードを入れます。

それでも入らない場合は、タイヤレバーを使って入れます。が、タイヤレバーをチューブに当てたり、ホイールとビードの間にチューブを挟んだりするとパンクする事があるので、最後の手段です。

こちらのグランジ タイヤインストーラーは、硬いビードを入れるための工具ですが、ビードを傷つけてタイヤをダメにしてしまうこともあるので、慎重な取り扱いが必要です。

私も使ってみたことがありますが、見事にビードをやっつけました。


ビードを全て入れたら、タイヤを指で押して、中のチューブが見えないかを確認します。

チューブが見えている所はチューブが噛んでいる状態なので、そのまま空気を入れると、チューブが外にはみ出してきて破裂(バースト)します。

チューブが噛んでいない事を確認できたら空気を入れます。

携帯ポンプで高圧まで入れるには、百回以上ポンピングしないと入りません。

しっかり高圧まで入れることが理想ですが、サイクリング中で疲れている事もあると思うので、ある程度空気を入れてタイヤを触ってみて、それなりに弾力を感じられたら、とりあえずは大丈夫です。

あとは慎重に走って近くの自転車屋などに行き、規定圧まで空気を入れてもらって下さい。

タイヤの交換方法まとめ

初めてのパンクでは、焦りや不安でうまく対処が出来ない事もあります。まずは落ち着いて深呼吸しましょう。これ結構大事です。

また、自宅でタイヤ脱着の練習をやってみて、実際にパンクした時でも焦らないように経験値を積んでおくと良いでしょう。

パンクしたから数十キロ押して歩いたという方もいますが、押して歩く時間を考えるとパンクを直して走ったほうが圧倒的に早いです。

ぜひトライしてみて下さいね。