ロードバイクのフルメンテナンス

サイクリング仲間の自転車をお預かりしまして、フルメンテをしました。

バイクはピナレロプリンスです。

現状確認

大事に乗ってらっしゃっているので、ぱっと見はきれいに見えますが、近くで見ると結構汚れています。

ドライブトレインの潤滑状態は悪くありませんがかなり汚れています。

雨天走行をされたのでしょう、リアタイヤが巻き上げた泥汚れがリアブレーキの内部にかなり付着しています。

同様にフロントフォークの付け根部分も泥汚れが溜まりやすいです。

洗車開始

それでは早速洗っていきましょう。

おすすめなのがワコーズの水無し洗浄、チェーンクリーナーとフォーミングマルチクリーナーです。


水をジャバジャバかけての洗車はあまりおすすめしません。

ベアリングなどの水が入ってほしくない場所に水が浸入したり、部品の奥の汚れが落ちにくかったりします。

ツールドフランスなどプロのメカニックが水で洗車をするのは、同時に沢山のバイクを洗車しなければならないので、時間短縮のために水洗車をしています。

また、レースが終われば、もうそのバイクは使われないので、多少ベアリングに水が浸入しても関係ありません。

アマチュアユーザーが大事に長く愛車を使いたいのであれば、水無し洗車がおすすめです。

チェーン洗浄については過去に記事にしていましたのでこちらをどうぞ。

リアディレーラーはチェーンを切らずとも、プーリーとプーリーケージは分解できます。

ここの汚れもチェーンオイルなので、ワコーズのチェーンクリーナーが有効です。

組み付ける時は、プーリーの回転方向に指定があるので、間違えないように注意しましょう。

ディレーラーの内部にもかなりの汚れがあります。

細かい部分の汚れにはフォーミングマルチクリーナーが有効です。

クランクを取り外すと裏側の洗浄がやりやすいです。

BB付近には大量に汚れが付着しています。

同時にフロントディレーラーも洗浄します。クランクを取り外している状態なので、洗浄がやりやすいです。

ブレーキは車体から取り外して、内部の砂を徹底的に洗い流します。

ローラーが回転しながら滑っている部分があるのですが、ここに砂が付着しているとジャリジャリ感が無くなりません。摺動部の摩耗も早くなります。

ここの汚れは油汚れではないので、パーツクリーナーでは洗浄効果が薄く、フォーミングマルチクリーナーが有効な汚れです。

フォーミングマルチクリーナーのあとにエアブローで細かい塵を飛ばすことが出来れば最高です。

長く愛用していただくためのフレーム傷対策

このフレームは、純正ではフレームプロテクターがありませんが、付けて欲しいとの要望だったので、テープを貼り付けします。

このフレームはBBの規格がJISなので、比較的フレームとギア板の間に隙間があり、チェーンが外れても大きくフレームに傷をつけないので、今回はアルミテープにしました。

BB86やBB386などのフレームは、クランクギアとの隙間が狭いので、チェーンが外れたときに、フレームに強烈なダメージを与える場合があります。

そのようなフレームには、(最初から対策済みであることが多いですが)鉛テープを貼り付けします。

分解洗浄したパーツを元に戻して、各部調整をして完了です。

汚れが付着したまま使用していると摩耗を早めますので、年に一度の大掃除は必ず行うことをおすすめします。

綺麗になった愛車は気持ちいいですよ~