ここ最近、X(旧Twitter)でリムブレーキ派とディスクブレーキ派が侃侃諤諤の議論を繰り広げており、一時‘‘リムブレーキ’’と‘‘ディスクブレーキ’’がトレンドに乗るほどでした。

なぜかこの議題は定期的に盛り上がり、X民っていつも同じ話ばっかりしてんなぁという印象です。

で、どっちの方がいいの?という問いに対する私なりの考えを書いていこうと思います。

リムブレーキのメリット

・フレームやコンポーネントが安い

ディスクブレーキのフレームやコンポーネントが高くなりすぎてしまったとも言い換えられますが、同じ105グレードでもリムブレーキとディスクブレーキで倍くらいの値段差があります。

最近ウィリエールがカーボンフレームに105仕様で17万円ほどで数量限定販売しましたが、初心者の人が買う前に「分かっている層」があっという間に買ってしまい、速攻で売り切れてしまったそうです。

まぁ、これがフルカーボンのディスクブレーキで105仕様だったら40万くらいはするので、当然の結果かもしれませんね。

・全体が軽い

リムブレーキの場合、ブレーキキャリパーの取りつく場所がフロントフォークの肩に近い

ので、強度を出しやすい=軽く作りやすいのですが、ディスクブレーキの場合は、フロントフォークの先の部分にブレーキキャリパーが付く、つまりフロントフォーク全体を強く作らなければならないので、当然重くなります。

ホイールに注目すると、リムブレーキの場合リムにブレーキゾーンが必要で、ディスクブレーキリムには必要ないから、リムそのものが軽くなる(外周部が軽くなる)・・・と言うのは、理論的にはそうなんですが、最近のディスクブレーキ用リムはリム幅がどんどん太くなっているので結局重くなり、ナローのリムブレーキ用リムと同じか、むしろ重いくらいです。

まぁ、最近のロードバイクは軽さよりもエアロ効果の方が重視されているので、それでいいのかもしれません。

ヒルクライムレースに使うならどっち?と言われればリムブレーキかなぁとは思いますが。

・ホイール脱着が楽

ディスクブレーキのデメリットとも言えますが、ホイールを一度外して再装着した時に、ローターとパッドが微妙に当たるようになり、シャリシャリ音が出るようになるのは結構あるあるです。

パンク修理や輪行時など、ホイールを外す機会は結構あるものです。

あと油圧ブレーキで、ホイールを外している時にブレーキを握ってしまうと、ピストンが出てきてパッドクリアランスが狭くなり、ローターが入らなくなることがあります。パッドスペーサーを入れれば済む話ですが。

リムブレーキではそういった取り扱いの煩雑さはありません。

ディスクブレーキのメリット

・ダウンヒルや雨の日など、どんな状況でも制動力が安定している

ブレーキの制動力もさることながら、コントロール性がいいのもディスクブレーキのメリットです。

ダウンヒルや雨の日でも安心してブレーキをかけられるのもgoodですね。

あと、リムブレーキでフルカーボンリムのホイールを使用する場合、ダウンヒルでブレーキをかけ続けると、ブレーキ熱によってリムが溶けたり爆発したりしますが、ディスクブレーキにはその心配がありません。

最近流行り(?)のTPUチューブも、熱に弱いのでリムブレーキのカーボンホイールには使えませんが、ディスクブレーキでは熱の心配がないので使えます。

・28C以上の太いタイヤを履くことができる。

リムブレーキの場合、ブレーキキャリパーに干渉するので、タイヤの太さは28cまでが限界です。(物によっては32cもいけるけど非推奨)

ディスクブレーキの場合、フレームとのクリアランスさえ確保できれば、タイヤの太さに制限はありません。

Q.で、どっちを買えばいいの?

A.どっちでもいいです。上記のメリットデメリットを勘案して、自分に合ってそうな方を買ってください。

といっても、上位グレードのロードバイクはほとんどディスクブレーキ化してしまい、リムブレーキモデルは絶滅しかかっていますけども。そうやって初心者の参入障壁を上げまくっているのが嫌い

既にリムブレーキバイクをお持ちの方がわざわざ買い換える必要は無いかなーとは思います。

また、当店ではリムブレーキロードの中古車の取り扱いをまだやってますので、もし欲しいかたがいたら上部黄色いバナーのチャリ学工房からお問い合わせください。