元々はこの記事は書くつもりはありませんでしたが、ちょっとこれはひどいなと思ったので記事にします。

どことは明言しませんが、福島市内のショップでバラ完したバイクのフルオーバーホールを承りました。

特定されるかもしれないので、全体の写真は載せません。

このバイクは、フォークコラムの太さが1インチです。

今のロードバイクのほとんどは、コラムの太さが1と1/8インチを採用しています。

ヘッドベアリングの掃除をするために、ステムを外してみたところ、

なんと一枚だけ1と1/8インチ用コラムスペーサーが入っていました。

1インチスペーサーの外径が29.6mm、1と1/8インチスペーサーの内径が29.0mmなので、0.6mmしかかかっていません。

ステムの長さを結構長めに残してあったので、1インチスペーサーが足りなかったのでしょう、その辺にあった1と1/8インチスペーサーを足しとけみたいな感じでしょうか。積み木じゃねーんだぞ

さらに、1と1/8インチ用ステムを使いたかったのでしょうか、ステムとコラムの間にシムが噛ませてありましたが、ステムの高さより圧倒的に短いシムが入っています。

なので、コラム周りに上下にかかる力は、ステムとコラムスペーサーが受け止めるわけですが、1インチスペーサーの外径が29.6mm、コラムの内径が28.6mmなので、1mmしかかかっていません。

コラム周り、ステムより下にかかる力は、ライダーの体重はもちろん、地面の凹凸による突き上げ、ブレーキング時に前後に動く様な力など、かなりの荷重がかかる所です。

こんな所にアルミなんていう弱い部材が、1mm以下しか接触していないのを考えるとそのヤバさが分かると思います。

ここから直していきます。

同じコラム用シムを買って、ちょうどいい長さに切断し、コラム周りに上下にかかる力をステムではなくシムが受け止めるようにします。

当然1と1/8スペーサーは外します。

あと、コラムの切り方がガタガタだったので、やすりで慣らしました。

これで安心して体重を掛けられると思います。

以上!終わり!

以前軽量化の記事(こちら)で短距離ならトップキャップは外しても大丈夫と紹介した所、X(旧Twitter)で叩きまくってたアホども、危険というのはこういうことを言うんだぞ!分かったか!

ステムより上には走行中に力はほとんどかかりません。まぁ、ステムがコラムをしっかり捕まえているので、構造を見ればわかると思いますが。