自転車のタイヤ規格はインチやミリ表記がゴチャゴチャ色々ありすぎて訳が分かりませんよね。

この記事ではそんな複雑なタイヤ規格についてまとめてみました。

W/OとH/Eとは?

W/Oとは

W/Oとはワイヤードオンの略で、リムの上にタイヤのビードが乗っかっている形です。

ホイールの外寸よりもタイヤビードの内寸の方が小さいので、タイヤがリムを締め付けるような力が働いています。

最近フックレスリムというのが出てきましたが、元々フック部分には力が掛かっておらず、バーストした時などに急に外れないようにする保険みたいな感じでした。

なのでフックレスリムというのも簡単に実現できたんですね。

ミリ表記では700×23など。インチ表記の場合は26×1⅜というように太さは分数で表記されます。

H/Eとは

H/Eとはフックドエッジの略で、空気圧によってビードは外周方向に広がる力がかかり、それをリムのフックが受け止めます。

そのため、空気を抜くと結構ガバガバで、タイヤレバーを使わずともタイヤを外せる事もあります。

主にマウンテンバイクに使用される規格で、26×1.95というように太さは小数点で表記されます。

同じ26インチでもW/OとH/Eには互換性がありません。

ETRTOとは

ETRTOとはタイヤ幅とリム径(ビード座の直径)をミリで表し、700×23cの場合、23-622のように表記されます。

700cと言っておきながらリム径は622mmで、23cの場合タイヤ外径でも668mmしかありません。ざっくりしてんなぁ

38cのタイヤを履かせたときにタイヤ外径がだいたい700mmになります。

インチとETRTOの相関

以下、「ETRTOは〇〇mm」と書いたらビード座の直径のこととします。

26インチMTB

昔ながらのMTBタイヤサイズで、ETRTOは559mmです。

27.5インチMTB

最近(といっても5年以上前)出てきたサイズで、ETRTOは584mmです。

584mmという数字で「おっ?」と思った方はおじさん鋭いです。昔のランドナーに使われていた650BのETRTOと同じです。

つまり真新しく登場した規格ではなく、既存の650BにMTB用のタイヤを履かせたのが27.5インチなんですね。

29インチMTB

走破性に優れた外径の大きいタイヤです。

ETRTOは622mmで700cと共通です。

リアエンド幅が違うので簡単にはいきませんが、普通のロードバイクホイールに29インチのMTBタイヤが履かせられるんですね。

おまけ

古いチューブラータイヤには28インチという表記があったりしますが、タイヤ外径は概ね700cと共通です。一部のママチャリにある、28×1⅜とは別物です。あぁややこしや。

手組みホイールが当たり前だった時代のリムは、外径に個体差が大きかったのですが、チューブラータイヤは伸び縮みするので、精度はそこまで重要視されませんでした。

最近の完組みチューブラーホイールのリム外径精度はきっちりしています。