自転車とは関係がほぼありませんが、ちょっと面白い案件だったのでご紹介します。

アンナガーデンの中の家具のこばやしさんという、おしゃれなアンティーク家具や西欧家具を取り扱っている所の社長からご依頼をいただきました。HPはこちら

子どもが乗るブリキ製のおもちゃ?で、手押しですすむことは出来ますが、脚漕ぎ機構やブレーキなどはありません。坂道のあるところでは危なくて乗れませんね。

イギリスへ行って買い付けてきたそうで、社長曰く戦前のものじゃないかとの事です。

確かに、各所にマイナスねじ

が使用されています。

また、足回りにリーフスプリング式サスペンションが採用されています。可動しませんが。

コイルスプリングもプラスねじも広く使われだしたのは戦後からですね。

ステアリング機構も、車のそれと似ています。

タイロッドエンドに調整するネジもあります。ステアリングの切れ角が左右で違うのですが、壊したらいけないので触りません。

で、今回の依頼内容ですが、タイヤ4本の交換です。

ところが、後輪がおかしなカスタムがされていて、14×1 3/8というサイズの自転車用ホイールがついています。

左:元々ついていたホイール   右:新しいホイール

このサイズのタイヤは絶滅していて入手できないので、16×1.75のホイールに交換しました。

前輪と色を合わせて塗装もしました。

前輪はオリジナルのようですが、ハブに必要なスペーサーが一つありません。

仕方がないので、プラブロックを削って複製しました。精度は怪しいですが、常用するわけではなく、飾っておくだけだそうなのでこれでいいでしょう。

というわけで、変わった修理のご依頼でした。

実物を見たい方は、アンナガーデンに飾ってありますので、行ってみてください。