久しぶりのホイールの話。今回はリムについてです。
前回はこちら。ホイールの話を最初から読みたい方はこちら
もくじ
性能の良いリムとは?
リムに求められる性能の優先順位は、
剛性が高い≧軽い>>>リムハイトが高い>>>リム幅が広い(ほどほどに)>>>>>越えられない壁>>>>>見た目がかっこいい
です。(異論は認める)
「剛性が高い・リムハイトが高い」と「軽い」はトレードオフの関係です。
なるべく軽いディープリムが最良のリムであると言えます。
ヒルクライム用にローハイトリムも必要なんだ!という意見も分かりますが、例えばファストフォワードF2Rチューブラーは20mmハイトでリム重量が290gですが、同じ重量でディープリムがあれば、そちらのほうが軽く感じますし、剛性も高くなります。
え?そんなリムありえないって?
実は昔、ENVEの前身のEDGEが出していたリムで、45mmハイトで288gというぶっとんだのがあったんです。衝撃に弱かったですが。また今では中古でしか手に入らず、入手は困難です。
リムの重量について
完組ホイールのカタログには重さが記載してありますが、「前後で1458g」など全体の重さしか記載されてありません。
しかし、重要なのは外周部にあたるリムの重さで、例えば100gリムが重くなれば誰でもすぐに違いを感じることができますが、ハブの重量が100g重くなってもその違いを感じるのは、よほど敏感な人でないと難しいです。
また、同じ重量のローハイトリムとディープリムがあった場合、リムハイトが高い方が軽く感じます。
さらに重量物であるニップルも内周に近づくので、なおさら有利です。
リム重量をリムハイトで割ったときの数字が小さい方が、軽く感じるリムとなります。勝手にリムハイトウエイトレシオと呼んだりしています。
また、ブレーキゾーンがアルミで、カーボンフードがかぶせてあるディープリムもありますが(下画像の右)、重量物であるアルミが外周側にあるので、フルカーボンリムで同じ重量のリムがあったとしたら(そんなのありませんが。仮の話です)、アルミカーボンハイブリッドの方が乗った感じは重くなります。
リム幅について
リム幅は、ひと昔前は21mm幅、さらに昔では19mm幅なんてのが当たり前でしたが、最近では24mmくらいのワイドなものが主流です。
当然、ワイドな方が重量は重くなるのですが、タイヤとリムの段差をなるべく減らした方が、斜めからの風を受け流すエアロ効果が高くなるので、ワイドリムが最近のトレンドです。
またタイヤ幅も25〜28cなど太めを履かせるのがトレンドなので、それに合わせてもいます。
ですが、真正面からのエアロ効果については、タイヤ幅は細いほうが明確に有利です。
先ほど斜めからの風と書きましたが、正確に言うと横風の中を走った時に、走行風と合わさって斜めの風になるということなんですが、ロードレースのシチュエーションとして、横風の対策と、正面からの走行風の抵抗低減と、どちらを優先すべきでしょうか?私は後者だと思うのですが。
数年後にはまた細いタイヤがトレンドになるのかもしれません。しらんけど
まとめ
というわけで、ホイールの話のリム編でした。
ホイールの話、次回もお楽しみに!