ネペストというホイールメーカーからMAUI50というホイールを試乗用でお借りしました。
こちらのメーカーの中の人が、当ブログを見て連絡してきて下さいました。人生何があるかわかりませんね。
もくじ
Nepestブランドについて

ネペストブランドは、もともとOEM販売会社でしたが、現在はUCI認定も取得したホイールブランドです。
こちらのホイールを詳しく見ていきたいと思います。
最初にお断りしておきますが、この記事に実際の試乗インプレはありません。
試乗インプレについては、YouTubeなどで検索すれば色々出てきます。簡単にまとめると、「軽い」と「硬い」です。
スペック
主力モデルのMAUI(DISCブレーキモデル)の基本スペックとしては、
35mmハイト 1235(±30)g
45mmハイト 1275(±30)g
50mmハイト 1315(±30)g
で、こちらの50mmの実測は1326gでした。
スペックを見るとものすごい軽さです。
主にカーボン製スポークがこの軽さを実現させていると思われます。このスポークを使うための専用設計ハブも見逃せません。
しかし、ホイールの乗った時の軽さというのは、リム重量が大事で、ハブやスポークの軽さはあまり重要ではありません。
MAUIのリム重量は、メーカー公称値で、35mmが360g、45mmが380g、50mmが400gだそうです。
で、このリム重量は軽いのか?というと、ワイドリムが台頭している今の時代では軽い部類かもしれませんが、別に普通です。
リムブレーキ用(ブレーキゾーンが必要なので不利)のリムでも、もっと軽いのはありました。
しかし、YouTubeのインプレ動画をみると、みなさん口をそろえて「軽い」と言っています。
これは、事前にスペックを見て、軽いホイールなんだなという思い込みが一つ、もともと使っていたホイールが重かったというのが一つ、カメラを向けられてどうですか?と聞かれたらとりあえず「軽いですね」と答えてしまう忖度が一つ。こんなところではないでしょうか。
つまりダメなのかというとそういうわけでもなく、あまりに軽量な中華カーボンリムは強度や信頼性に難があるので、強度と軽さのちょうどいい落としどころだと思います。
これでも、リムは無塗装で、ブランドロゴもステッカーや塗装ではなくレーザー刻印を用い、1gでも軽くしようと努力しています。
長くなってしまいましたが、詳しくホイールを見ていきましょう。
スポークパターン

フロントはブレーキ側が14本、反ブレーキ側が7本の2:1組です。

リアはDSが14本、NDSが7本です。
DSのフランジを大径とし、2:1組と相まって左右のスポークテンション差はほとんどありません。
カンパニョーロやフルクラムに構造が似ていますね。
以前の記事でsinθは90度くらいが一番動力伝達効率が良いと解説しましたが、ここでカンパとネペストを見比べてみましょう。

↑カンパニョーロ

↑ネペスト
なるほどなるほど・・・
スポークテンションは160kgfとかなり高めです。インプレ動画で「硬い」と答える人が多いのも納得です。
また、それだけテンションをかけられる丈夫なリムだということです。
付属パーツ

付属品として立派なホイールバッグ、チューブレスリムテープ、チューブレスバルブ、10sスペーサー、予備のスポーク3本が入っています。
予備のスポークを見てみると、フランジにひっかける部分と雄ネジが接着してあり、ニップルはインターナルです。

この雄ネジ部分が普通のスチールスポークのニップルに酷似しているので、ホイールだけを見た人は、振れ取りしようとしてこの部分にニップル回しをかけて回してしまいそうです。
リムの穴から内側を覗いてみると、ニップルに赤いロックタイト(高強度タイプ)が塗布してあるのが見えます。(写真はうまくとれませんでした)
また、このニップルを回せる工具を持っているショップはほとんど無いと思われるので、実質スポークが折れたら修理不可のケースがほとんどだと思います。予備のスポークは多分いらない
少し脱線しますが、ネペストホイールはカーボンスポークの他に、スチールスポーク仕様の物もあり、カーボンスポークとスチールスポークは太さが違うから、ニップルホールの大きさも2種類あるんかな、と思っていましたが、この構造であればニップルホールの大きさは一つでいいですね。なるほど。
先ほども書きましたが、リムのロゴはステッカーや塗装ではなくレーザー刻印です。触るとロゴの部分だけ触感が違います。ちょうどスマホのアンチグレアフィルムみたいな感じです。

ここの端っこにほんのちょっとだけあるのもこだわりなんでしょうか。
今回送っていただいたのは旧ロゴです。

上が新ロゴ、下が旧ロゴです。旧ロゴの方が個人的には好みです。
まとめ
というわけでネペストホイールの紹介でした。
いろいろ言いましたが、構造的にカンパニョーロやフルクラムに似ている所からも、優れたホイールだと思います。
公式サイトはこちらhttps://jp.nepestsports.com/
もちろん当店でもお買い求めいただけます。
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