ロードバイクのフレーム素材といえば、スチール(クロモリ)、アルミ、カーボンが一般的ですね。

この記事ではそれぞれの素材の特徴について詳しく解説していきます。ロードバイク購入時の参考にしていただけると幸いです。

スチール

自転車の黎明期から使用されているスチールフレームですが、細分化すると使用される素材は多岐にわたります。

最もポピュラーなものが、鉄にクロームとモリブデンを配合した、クロモリと呼ばれるもので、車のサスペンションなどにも使用されるバネ鋼です。

サスペンションに使われているだけあって、乗り心地もしなやかで反発力のある乗り味です。

その他に、マンガンとモリブデンを配合したマンモリやニッケルとモリブデンを配合したニッケルモリなどもありますが、一括してクロモリと呼ばれたりもします。(クロームが入ってなくても)

また、パイプの種類も様々あり、パイプの厚みや硬さなど乗り手の要望に応じて、どのパイプを使用するかなども、フレームビルダーの腕の見せ所になります。

また、ステンレス鋼でできたフレームもあり、錆の心配はほぼありませんが、クロモリと比べると硬い乗り味になります。

重量は重い傾向にあります。

アルミフレーム

材料費が安いのと加工コストも安いので、比較的安価に製作することができ、エントリーモデルのバイクに使用されます。

乗り味は、固くてパリッとしていて、力がダイレクトに伝えられる反面、脚にダメージが来やすくロングライドでは疲れやすかったりします。

一口にアルミフレームと言っても、こちらも様々な金属を配合した合金で、その素材は多岐にわたります。

自転車に使われるのは6000番台と7000番台が主です。

6000番台は安価で加工性が良いのが特徴です。

一方の7000番台は強度が高く軽量ですが、耐久性や耐腐食性が低いのが特徴です。

7075番は超々ジュラルミンとも呼ばれ、航空機にも使用される素材です。

重量はスチールフレームよりは軽いですが、カーボンよりは重いです。

クロモリフレームのパイプは細身ですっきりとしたシルエットですが、アルミフレームは太めのパイプでマッチョな印象です。

それ以外にも、クロモリは溶接の継ぎ目が

このように小さく、

アルミフレームは

このように溶接の継ぎ目が大きいのが特徴です。

カーボンフレーム

カーボンフレームは、ロングライド向けの柔らかいものからレース向けの固いものまで様々あります。

造形の自由度も高く、エアロフレームなど、各メーカーから様々なデザインのフレームが発売されています。

最近は安価に作れるようになってきたとはいえ、他の素材と比べると高価なフレーム素材です。

また、衝撃に弱く、クラックが入ると使用不可となってしまいます。

クラックが入ってしまったフレームを補修してくれる企業もありますが、非常に高価です。

最近のアルミフレームは、溶接跡が滑らかに処理されており、カーボンフレームと見分けがつかないものもありますが見分け方があります。

フレームを触ってみて、金属特有の冷たさがあればアルミフレーム、プラスチックを触ったようで冷たさが感じらないものはカーボンフレームです。

その他の素材

チタンフレームやスカンジウムフレーム、マグネシウムフレーム、果ては木製フレームや竹製フレームなどニッチな素材のフレームがありますが、全部解説していると長くなりすぎるので、この辺にしておきます。

で、どれを選べばいいの?

初心者の方が最初に買うのであればコスパの良いアルミフレームでいいと思います。

乗りなれてくると、自分の求める要素がはっきりしてくると思います。

例えば、平坦をスピードを出して走りたいのであればエアロ系のカーボンフレームがいいですし、ヒルクライムが早くなりたいなら軽量系カーボンフレームを、自転車旅など、とにかく遠くに行きたいのであればクロモリがいいでしょう。

そのように、自分の求めるサイクルライフが決まったら、次にステップアップしていけばいいと思います。